元カノにリベンジポルノをされたらどうしたらいい?
目次
この記事では、元カノにリベンジポルノをされてしまった場合について解説をします。以下の内容でお困りの方はぜひ参考にしてください。
- リベンジポルノ画像を元カノがSNSにアップしている
- 元カノから性的な画像を拡散されたくなければ金を払えと脅されている
- 元カノからのリベンジポルノについて弁護士に相談したい
元カノにリベンジポルノをされたときの対処法
元カノにリベンジポルノをされたときの対処法は、女性が男性からリベンジポルノをされたときの対処法と同じです。
具体的には、次の3つの対処をとることになります。
- 写真の削除請求
- 慰謝料請求
- 刑事告訴
以下、1つずつご説明します。
写真の削除請求
性的な写真をインターネットなどに投稿されたら、早急に削除請求をする必要があります。広く拡散されてしまう前に、削除請求をしましょう。
削除請求の方法は、まず写真が投稿されたサイトやSNSなどにWebフォームが設置されている場合は、そこから削除請求を送信することです。
セーフラインという機関に通報すれば、各サイトやSNSに対する削除請求を無料で代行してもらえます。
大半のケースでは、このどちらかによって数日以内に写真が削除されます。
もし、削除されない場合は、プロバイダへ送信防止措置を依頼したり、裁判所へ削除の仮処分を申し立てることになります。
慰謝料請求
リベンジポルノをした加害者に対しては、民事上の慰謝料を請求することができます。
一般に公開されたくない写真を、本人に無断で公開することは、プライバシー権や名誉権の侵害に当たります。それによって受けた精神的苦痛に対して、慰謝料を請求することができるのです。
男性の性的な写真であっても、本人が公開を望まないものを無断で公開された場合には、加害者である元カノに対して慰謝料の請求が可能です。
ただし、金額は女性が被害者の場合よりも低くなる傾向にあります。
刑事告訴
性的な写真をインターネットで公表した場合は、写っているのが男性であっても女性であっても、リベンジポルノ防止法上の公表罪に当たります。この罪の刑罰は、3年以下の懲役または50万円以下の罰金です。
元カノから「写真を公開されたくなければ金を払え」と脅された場合は、恐喝罪が成立する可能性があります。恐喝罪の刑罰は、10年以下の懲役です。
いずれにせよ、リベンジポルノの被害に遭った場合は加害者に犯罪が成立している可能性が高いです。警察に被害を届け出ることによって、加害者の処罰を求めることができます。
ただし、単に被害を届け出るだけでは警察が動いてくれないこともよくあります。その場合には、告訴という手続きをすることが必要です。
告訴をするためには、告訴状を作成し、証拠とともに警察へ提出します。
うまく対処できないときは弁護士へ相談を
以上の3つの対処法について、ご自身でうまく対処できない場合は、お早めに弁護士に相談されることをおすすめします。
ご自身で写真を削除できなかったときに、弁護士名で削除請求をすればすぐに削除されることもよくあります。
加害者との慰謝料の話し合いがうまくできないときも、弁護士を通じて話し合うことでスムーズに話し合いを進めることが期待できます。
話し合いがまとまらなければ裁判が必要になりますが、弁護士に依頼すれば複雑な手続きをすべて弁護士に任せることが可能です。
警察への告訴については、専門的な知識が必要なので、一般の方が正確に行うのは難しいものです。弁護士に依頼して有効な告訴手続きを行うことで、警察に動いてもらうことが可能になります。
逆リベンジポルノもリベンジポルノと同罪
リベンジポルノは男性が女性に対して行うケースが多いものです。しかし、女性が男性に対して行う「逆リベンジポルノ」も、通常のリベンジポルノとまったく同罪です。
もっとも、逆リベンジポルノの場合は、通常のリベンジポルノと比べると、加害者の罪が軽くなったり、慰謝料が低額になったりしやすい傾向があるのは事実です。
とはいえ、逆リベンジポルノも決して許される行為ではありません。被害を受けた場合は、どのような損害が発生したのかを具体的に訴えて、加害者の責任を追及することが重要です。
美人局のケースもあるのでSNSでの交際には注意が必要
逆リベンジポルノの場合、別れたことに対する腹いせで性的な写真を拡散するケースの他にも、はじめから金品を要求する目的で男性に近づいてくる女性もいます。
真の目的を隠して交際した上で性的な写真を入手し、その後に「写真を公開されたくなければ金を払え」などと脅す手口です。
特に、既婚男性や社会的な地位が高い男性が狙われやすい傾向にあります。
SNSなどで知り合って交際に応じるような女性の中には、このような目的を持った女性もいるので、注意が必要です。
フラれた腹いせで性的な画像を公開する以外に、はじめから金銭を要求する目的で既婚男性や権威のある立場の男性に近づき、性的な画像を入手して脅すケースがあります。
元カノによるリベンジポルノについてよくあるご質問
Q.元カノからのリベンジポルノによる慰謝料の相場はどれくらいですか。
おおよその目安ですが、30万円~80万円程度が相場的です。
女性が被害者の場合の慰謝料は50万円~100万円程度が相場ですが、逆リベンジポルノの場合は若干、相場が低くなります。
しかし、被害者が男性だからといって必ずしも慰謝料が低くなるとは限りません。逆リベンジポルノによって既婚男性が離婚に至ったり、社会的地位が高い男性が失墜したりしたような場合には、高額の慰謝料が認められることもあります。
具体的な事情によって慰謝料額は大きく異なりますので、気になる場合は〇〇法律事務所へご相談ください。
Q.慰謝料請求や告訴手続きにはどのような証拠が必要ですか。
リベンジポルノの写真を公開された画面のスクリーンショットや撮影した写真、または印刷したものが必要です。その画面のURLも記録しておきましょう。
Q.元カノに対する慰謝料請求を弁護士に依頼するメリットは何ですか。
まず第一に、弁護士が代理人として慰謝料を請求することによって、あなたが元カノと直接やりとりする必要がなくなることです。
第二に、弁護士が専門的な見地から交渉や裁判をすることによって、適切な慰謝料を獲得できる可能性が高まります。
最後に、冷静な対応が可能になるというメリットもあります。
リベンジポルノをする女性は感情的になりやすいことが多いため、被害者が直接対応すると感情的なトラブルが起こりやすくなります。
法律の専門家である弁護士が間に入ることで、加害者の感情をいたずらに刺激することなく、適切な解決が期待できます。
Q.元カノを警察に告訴するつもりはありませんがリベンジポルノをやめてほしいです。どうすればいいでしょうか。
加害者を告訴するかどうかは被害者の自由ですので、必ずしも告訴する必要はありません。しかし、リベンジポルノをやめてもらうためには、告訴の準備をしておくことが有効です。
元カノに対して、リベンジポルノは犯罪にあたることと、いつでも告訴する準備があることを伝えることがリベンジポルノをやめさせることに役立ちます。