「刑事告訴が受理される確率を知りたい」とお考えでしょうか?
残念ながら、刑事告訴が受理される確率に関する統計は存在しません。受理されるかどうかは条件によります。
受理されやすいのは、証拠が揃っていて、犯罪に該当することが明らかなケースです。反対に、証拠がない場合、犯罪に該当しないと考えられる場合、示談目的と判断された場合には難しくなります。
確実に受理してもらうには、証拠を揃えた上で、犯罪が成立するとわかる告訴状を作成するのが重要です。
この記事では、刑事告訴が受理されやすい・されにくいケースや、受理される確率を高める方法について解説しています。犯罪被害を受け、刑事告訴を検討している方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
刑事告訴は本来受理されるべきもの
そもそも刑事告訴とは、被害者が捜査機関に犯罪被害を受けた事実を伝え、処罰を求める意思を示す行為です。告訴を受けた警察には、捜査を進める義務が生じます。
被害者が被害を訴えて処罰を求めている以上、警察は告訴を受理すべき法的義務を負います。告訴の意思を示したにもかかわらず、捜査機関が受理しないのは刑事訴訟法241条に違反するとした裁判例も存在します(東京地判昭和54年3月16日)。
しかし、単なる嫌がらせ目的で、犯罪成立の根拠が薄い訴えが存在するのは事実です。また、民事紛争の解決を主たる目的とする告訴を、警察は嫌がる傾向にあります。捜査機関のリソースに限界があることもあり、実際には受理してもらえないケースも多いです。
本来であれば刑事告訴は受理されるべきですが、警察に相手にされず、弁護士に相談する方も大勢いらっしゃいます。実情を踏まえて、十分な準備が必要になります。
刑事告訴についての基礎知識は、以下をご覧ください。
刑事告訴が受理される確率は条件次第
刑事告訴が受理される確率について、公式の統計は存在しません。
一概には言えないものの、警察が受理しない理由を踏まえて、受理されやすいケース・されにくいケースを解説します。
警察が受理しない理由
警察が告訴を受理しない理由としては、以下が想定されます。
- 証拠が不十分
- 犯罪の成立要件を満たさない
- 民事上の争いには関与しない(民事不介入)
- 被害が軽い
- 業務が多忙で捜査する余裕がない
ケースによって受理しない理由はいくつか考えられますが、多くは不当なものです。
証拠は警察が捜査して見つけるべきですし、被害が軽微に見えても犯罪であることは変わりません。業務が忙しいのは警察側の事情であり、被害者が不利益を受けるのはおかしいです。
「犯罪にならない」はもっともな理由に思えます。しかし、警察が犯罪にならないと誤解しているだけで、法的には犯罪が成立するケースもあります。そもそも犯罪の成否を最終的に判断するのは裁判所であり、警察に期待されている役割ではありません。
いずれにしても、受理しない警察の対応に問題がある場合が多いです。
警察が告訴を断る理由について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
参考記事:警察が告訴を断る理由と告訴を受理してもらうための5つのポイントを弁護士が解説
受理されやすいケース
刑事告訴が受理されやすいケースとしては、以下が挙げられます。
- 証拠が十分に揃っている
- 犯罪に該当することが明らか
- 被害が重大
- 被害者の処罰意思が明確
これらの条件を満たすケースでは、警察としては人員を割いて捜査を進める意味が大きいといえ、刑事告訴がスムーズに受理されやすいです。
受理されにくいケース
反対に刑事告訴が受理されにくいのは次のケースです。
- 証拠が不十分
- 犯罪が成立すると示せていない
- 被害が軽い
- 処罰ではなく、示談金を得るのが目的と判断された
こうしたケースでは、警察に相談しても相手にしてもらえず、被害者が泣き寝入りを強いられてしまう傾向にあります。
刑事告訴が受理される確率を高める方法
受理のハードルが高い実情に鑑みると、確率を上げる方法を知っておくのが重要です。
告訴が受理される確率を高める方法としては、以下が挙げられます。
- 証拠を揃える
- 十分な内容の告訴状を作成する
- 示談の予定を伝えない
- 弁護士に相談する
順にご説明します。
証拠を揃える
刑事告訴が受理される確率を高めるには、まずは、できるだけ証拠を揃えるのが重要です。証拠の存在により、犯罪被害に遭った事実が警察に伝わり、告訴受理に前向きになります。
何が証拠になるかは、罪名や状況によりケースバイケースです。もちろん被害者の証言も証拠のひとつですが、警察に信じてもらうには客観的な証拠が重要になります。
典型的な客観証拠としては、以下が挙げられます。
- 診断書
- 防犯カメラ映像
- 加害者とのメール・LINE・SNS等でのやりとり
完璧な証拠までは求められないものの、告訴受理のためには、ある程度の証拠は必要です。「何が証拠となるかわからない」という方は、弁護士にご相談ください。
刑事事件の証拠については、以下の記事で解説しています。
参考記事:刑事事件の証拠になるものとは?証拠の種類や証拠調べ手続きについて解説
十分な内容の告訴状を作成する
刑事告訴する際には、告訴状という書面を作成します。決まった書式はありませんが、一定の内容は盛り込まなければなりません。
特に重要なのが、犯罪に該当すると明確に示すことです。刑事告訴が受理されるには、各犯罪の成立要件をすべて満たすことを、漏れなく記載する必要があります。
告訴状の内容が不十分であると、犯罪が成立しないと判断されてしまいます。また、法的には犯罪が成立するにもかかわらず、警察官が成立要件を誤解している場合もあるのが実情です。犯罪になることを理解してもらわなければなりません。
他にも、処罰を求める意思を示すなど、告訴状に記載すべき内容は多岐に渡ります。告訴状の作成方法について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
参考記事:【図解付き】告訴状・告発状の書き方について弁護士が解説
示談の予定を伝えない
刑事告訴する際には、示談を示唆しないようにしてください。告訴の受理により捜査義務が生じるため、警察は示談によって告訴が取り下げられ、捜査が無駄になる事態を嫌がります。
告訴をしたからといって、示談が禁止されるわけではありません。むしろ、告訴をきっかけに、加害者が示談を申し入れてくる場合もあります。刑事処分ではなく、示談により被害を回復するのはひとつの選択肢です。
しかし、警察としては、最初から示談目的とわかれば告訴を受理したがりません。本来、刑事告訴は刑罰を求める行為です。結果として示談するにしても、告訴の際には示談目的とみなされないようにしてください。
被害者にとって、示談にはメリット・デメリットいずれも考えられます。刑事事件の示談について詳しくは、以下の記事をお読みください。
参考記事:【被害者向け】刑事事件の示談金の相場と被害者が示談に応じるメリット・デメリット
弁護士に相談する
現実には、法律に詳しくない方が刑事告訴をするのは簡単ではありません。お困りであれば、弁護士にご相談ください。
弁護士に依頼すれば、証拠を精査したうえで、十分な内容の告訴状を作成できます。警察署にも同行してもらえるため、警察官とのやりとりにも心配はいりません。
刑事告訴をスムーズに進めるには、弁護士への相談をオススメします。
刑事告訴の受理確率を上げるにはリード法律事務所にご相談ください
刑事告訴の受理確率を上げるには、リード法律事務所にご相談ください。当事務所は、以下の点に強みを持っています。
- 豊富な解決実績
- 代表弁護士が一貫して対応
- 民事での解決も可能
順にご説明します。
豊富な解決実績
当事務所は犯罪被害者弁護に力を入れており、刑事告訴を受理させた実績が豊富です。解決事例はこちらからご確認いただけますが、ここでは3つご紹介します。
詐欺罪で刑事告訴が受理された事例
加害者からマンションや高級外車を対象に投資運用を行うと持ちかけられ、被害者は、1年半にわたり、約2億円を出資しました。しかし、一部の配当金が支払われたのみで、支払いが途絶えてしまいました。
被害者は自ら警察に告訴の相談をしたものの、断られました。断られた理由は「証拠がない」「民事不介入」といったものです。
契約書は存在しなかったものの、当事務所は、送金履歴やメール・LINEなどのやり取りを整理して提出しました。そもそも、証拠を集めるのが捜査機関の役目であり、証拠がないことを理由として刑事告訴を断るのは本末転倒です。
民事不介入についても、犯罪被害者が刑事事件として警察の介入を求めている以上、妥当しません。その旨を警察官に伝え、理解してもらいました。
証拠を集めて警察官を説得し、告訴が受理された事例です。詳しくは以下をご覧ください。
解決事例:投資詐欺(ポンジスキーム)について詐欺罪で刑事告訴が受理された事例
業務上横領罪で刑事告訴が受理された事例
被害者と加害者は共同で会社を設立し、加害者に経理業務を任せていました。しかし、ある日、加害者は無断で会社名義の口座から約1000万円を引き出しました。使い道を問いただしても納得のいく説明はなく、連絡が途絶えてしまいました。
被害者は警察に8回も相談に行きましたが、横領罪には該当しないとして、被害届の提出を拒まれてしまいました。
警察の言い分は、引き出した金銭の使途が確定できない場合、横領罪は成立しないというものです。しかし、法的には誤った認識です。
弁護士が警察に法的根拠や裁判例を示して横領に該当する旨を説明した結果、業務上横領罪で告訴が受理されました。
警察は法律の専門家ではありません。犯罪の成立要件について誤った理解をしている場合には、弁護士が丁寧に説明し、告訴を受理するよう説得します。
事例の詳細は、以下をご覧ください。
解決事例:会社の預金口座から約1000万円を無断で引き出した行為について、業務上横領罪の刑事告訴が受理された事例
不同意性交等罪で刑事告訴が受理された事例
被害者(女性)と加害者(男性)とは、マッチングアプリで知り合い、数回食事をともにした関係でした。ある日、終電を逃したため、始発までネットカフェで過ごしていたところ、突然服を脱がされ、抵抗することもできないまま性行為を強要されました。
被害者はすぐに警察に相談に行きましたが、証拠がないとして被害届の受理を断られてしまい、当事務所に相談しました。
密室での出来事であり防犯カメラ映像等は存在しなかったため、LINEのやり取りから、アフターピル代を負担する旨のメッセージを確認し、証拠としました。また、同意がなかった点については、被害者がパニック障害により抵抗できなかったことや、障害を加害者が認識していたことを示して立証しました。
不同意性交罪では、直接の証拠はないケースが多いです。しかし、弁護士に依頼すれば、思わぬところから証明ができ、告訴を受理させられる場合があります。
事例の詳細は、以下をご覧ください。
解決事例:ネットカフェでの性被害について、不同意性交等罪で刑事告訴が受理された事例
代表弁護士が一貫して対応
当事務所では、経験豊富な代表弁護士が一貫して対応いたします。
弁護士が多数在籍している事務所では、実績豊富な弁護士に依頼したいと考えていても、経験が浅い弁護士が担当となる場合があります。経験が少ないからといって業務に問題があるわけではありませんが、依頼する側としては不安に感じる部分もあるでしょう。
当事務所では、代表弁護士の大山が、相談から刑事告訴の受理まで、責任を持って対応いたします。経験不足の弁護士に対応される心配はありません。
民事での解決も可能
当事務所では、刑事告訴だけでなく、民事での解決も可能です。
刑事告訴は刑罰を求める行為ですが、告訴をきっかけに加害者から示談を持ちかけられる場合があります。示談を前提とした告訴は警察に嫌がられますが、告訴後に結果的に示談し、被害を回復するのは問題ありません。
当事務所は、刑事・民事の双方の解決に精通しているため、状況や希望に応じたベストな解決策をとることができます。
まとめ
本記事では、刑事告訴が受理されやすい・されにくいケースや、受理される確率を高める方法を解説してきました。
証拠が揃っていて犯罪に該当することが明らかなケースでは、刑事告訴は受理されやすいです。証拠不十分、犯罪に該当しないなどの理由で警察に断られても、弁護士に依頼すれば告訴を受理させられる場合があります。諦める必要はありません。
犯罪被害を受け刑事告訴を検討している方は、お気軽にリード法律事務所までご相談ください。

